antiodor’s diary

香害が一日も早くなくなればいいとできることをちまちまコツコツやってます。調べたことをシェアしていきます。もしも必要であれば、香害に反対する皆様、よろしければ職場や学校などでの説明、地域への訴えなどにどうぞご自由にご利用ください。皆様の周囲の環境が少しでも改善されることを心から願っております。

EUでアレルゲン指定されなんらかの規制をされている香料26物質(その3)

その2からの続き

これでEUの26アレルゲン全てです

 

 

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101-86-0 Hexyl cinnamal

 ヘキシルシンナムアルデヒド

 カモミール精油に含まれる 炊いた米飯からも発見されている

 米アレルギーを持つ人の場合注意が必要

 

107-75-5 Hydroxycitronnellal

 ハイドロキシシトロネラール ヒドロキシシトロネラール

 スズランの香りを再現するために作られた合成香料でクリスチャン・ディオールの香水ディオリシモ(英語版)に配合されたが、その後安定性や安全性に問題のあることが分かり、化粧品中に1.0%以上含まれてはならない規制が設けられた

酸やアルカリに弱い欠点があり、より安定性のあるフロロールやマジャントール、ヒドロキシイソヘキシル-3-シクロヘキセンカルボキシアルデヒド(商品名 リラール)などが開発された

 

31906-04-4 Hydroxyisohexyl 3-cyclohexene carboxaldeyde

 ハイドロキシイソヘキシル3-サイクロヘキシンカルボキサルアルデヒド

 合成香料リラール (Lyral)

 無色透明の液体でスズラン様の香気があり、ヒドロキシシトロネラールと比較して安定性に優れていることから、石鹸や香水、アフターシェーブローション、制汗剤など化粧品に香料として使用される

 

97-54-1 Isoeugenol

 イソオイゲノール 

イランイランなどの精油に含まれる オイゲノールから生成可能の合成香料

カーネーション様の特徴ある香気のある粘ちょうな液体

 

5989-27-5 Limonene (d-Limonene)

 リモネン 

 キラル化合物であり、いずれのエナンチオマーも生合成される

d体:d-リモネン[(+)-リモネン]

柑橘類の果皮に多く含まれその香りを構成する物質の一つ

二重結合を2つ有し、酸化されやすい

  l体:ハッカ油に含まれる

  ラセミ体:ジペンテンとも呼ばれる

     テレビン油等に含まれる

 いずれも香料として使用され合成も行われる

 スチロール樹脂(ポリスチレン)を溶解する性質があり溶剤としても使用される

 ※雄ラットに対する発癌性が報告されているが、これはα2μ-グロブリンを生成する雄ラットのみに特異的に起こるもので、ヒトなど他の種では起こらないと考えられている

また、空気酸化を受けたd体には感作性も報告されているが、リモネンは感作性と刺激性を除けば毒性の低い物質であると評価されている

 

78-70-6 Linalool

 リナロール

 スズラン、ラベンダー、ベルガモット様の芳香をもち香料として大量に使用される

他のモノテルペン香料物質の原料となる

ビタミンAやビタミンEの合成中間体でもある 

天然ではローズウッド、リナロエ、芳樟の精油に多く含有

他にネロリ(ダイダイの花)、ラベンダー、ベルガモット、クラリセージ、コリアンダー(種子)の精油にも比較的多く含有

フレーバー、フレグランス両方の香料原料として使用される

光学活性体での香りの質および強さに差があることが知られている

(S) 体はオレンジ様の香りで、(R) 体はラベンダー様であるとされている

また閾値は (R) 体が (S) 体の1/5であるとされている

ラニオールやシトラールなどの合成原料として使用される

ビタミンAやビタミンEのようなテルペノイドの部分骨格を持つ医薬品の原料としても使用されている

放射線に対して防護効果も報告されている

 

111-12-6 Methyl 2-octynoate

 オクチン酸メチル

 原液はワインベリー臭やマスカテル(マスカットの甘口ワイン)様の強い悪臭を放つが希釈時にスミレ様の芳香となる

 食品添加物、芳香添加物として使用

 ※現在のところ日本語のサイトでは詳しい説明は見つかりませんでした

 

90028-68-5 Evernia prunastri (oak moss)

 オークモス抽出物(アトラノール)

90028-67-4 Evernia furfuracea (tree moss)

 ツリーモス抽出物(クロロアトラノール)

 

アトラノール、クロロアトラノール共にツノマタゴケ(オークモス)から抽出される

ウッディな香と言われる香粧品として利用

また染料としても利用(地衣染め、羊毛をスモモ色に染める)

香料としての理容の歴史は古く起源は明らかでないが1693年にフランスの調香師、シモン・バルブ(Simon Barbe)が著した“Le Parfumeur François”(1699年に“Le Parfumeur Royal”に改題)にはオークモスの髪粉(Poudre de mousse de Chesne、別名:シープル)の処方が記載されている

オークモスのアレルギー誘発性は古くから知られており、その軽減が研究されてきた

 

※〈精油として使用する時の注意書きより〉

 アトラノールなどアルデヒド類という皮膚刺激を与える成分が複数含まれています。また、アトラノール、クロロアトラノールはアレルギーを誘発する可能性がありますので安全のため妊娠中、授乳中の方、体格の小さな子供への使用は控えてください

【肌への使用】

アレルギー誘発物質が含有されていますので、肌に塗布する使い方は控えてください。

【高濃度での使用】

アレルギー誘発物質が含まれていますので、香料として使用する際も1%以下に希釈し、高濃度での使用は控えてください。

 

 

 

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以上26の香料がEUではアレルゲンとして指定されています

徐々に増えて26物質になっています

日本はEUとは別団体のIFRAInternational Fragrance AssociationIFRAスタンダードという香粧品の開発販売企業による国際団体が定めた基準に則って香料使用の認可をしています

そのIFRAスタンダードの確実性を国や厚生省が検証しているわけではありません

検証する機関は存在はしていてRIFM(Research Institute for Fragrance Materials)   といいますが、これはIFRAの会員が作っている組織です

検証になってるのか???

とりあえずIFRA禁止スタンダードというものが存在するようです

感作性を認めたものを使用禁止にし、詳細不明の物は安全性が分かるまで使用差し止めにしているものです

 

 

IFRAにおける香料の安全性の確認方法についてはまた次回!!



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